持続可能な容器包装の実現に向け、3つの目標を定めた【容器包装2030】を制定し、「リサイクルPET、環境配慮素材」では、2030年までにプラスチック製容器包装の全重量の60%にリサイクルPET、植物由来の環境配慮素材などの使用を目指す。「リデュース」は、ラベルレスボトルの拡大などプラスチック製容器包装の重量削減を目指す。
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「環境に配慮した新容器開発」は、プラスチック以外の容器や、新しい環境配慮素材の研究開発を目指す。同社はラベルレスで市場をリードしており、今年はケミカルリサイクルに取り組むことも発表した。
「アサヒ ラベルレスボトル」シリーズは家で過ごす時間が増える中、顧客から「ラベルを剥がす手間いらず」「エコでラク」と好評で、2020年1〜8月の販売実績は、130万箱(前年比217%)と好調に推移した。同社は、2018年から商品にラベルをつけないラベルレス商品を展開している。ラベルレス商品とは、「人にやさしく、地球にやさしい」をコンセプトに、PETボトルに貼付しているラベルを削減し、廃棄物量削減による環境負荷の低減と、ラベルを剥がす手間を省き使いやすくしたケース販売専用商品のこと。
通常、ラベルに記載している原材料名などの法定表示は外装段ボールに記載し、個々の商品へ記載が必要なリサイクルマークはPETボトルへ貼付したタックシールやキャップに記載する。
また、4月にリニューアル発売した「『アサヒ おいしい水』天然水 ラベルレスボトル」PET600mlと2ℓでは、識別表示に関する制度変更に伴い、より環境にやさしく、分別の手間がかからない商品を目指し、タックシールの代わりにボトルに直接リサイクルマークを刻印することで、完全ラベルレス化を実現した。
さらに、10月からは、同社として初めて、ラベルレスボトル商品のみで展開する「アサヒ 緑茶」ラベルレスボトル630mlを全国発売した。江戸伝統技法である烹茶を参考にした特選仕上げの緑茶。仕事中や家庭でも十分に楽しめるように容量は630mlにした。
飲料市場ではラベルレス商品が増えてきたが、トップランナーとして、ラベルレスボトルのPR活動や販促を継続的に行う考えだ。
「『アサヒ おいしい水』天然水 ラベルレスボトル」、「『アサヒ 緑茶』ラベルレスボトル630ml」
〈ケミカルリサイクルも推進〉
2030年までに、プラスチック製容器包装の全重量の60%にリサイクルPET、植物由来の環境配慮素材などを使用する目標を達成するため、新たにケミカルリサイクルPET樹脂調達によるPETボトルの資源循環の活動を開始する。
取り組み内容は、ボトルtoボトルの再生事業者である日本環境設計へ融資し、子会社であるペットリファインテクノロジーの工場再稼働への支援をすることでケミカルリサイクルPET樹脂の調達を行うもの。再稼働は2021年夏を予定している。なお、国内の施設で作られたケミカルリサイクルのPETボトルを導入するのは同社が初という。
国内では、メカニカルリサイクル(物理的再生法)を採用してボトルtoボトルに取り組む大手メーカーが増えてきた。ただ、何度もリサイクルすると透明でなくなるのが課題という。一方、ケミカルリサイクル(化学的再生法)は、化学的なプロセスで不純物を取り除くことが可能なため、使用後のPETボトルを何度も資源として再生できる。
アサヒ飲料は、「現在商業生産が実現されているメカニカルリサイクルに加え、新たにケミカルリサイクルを取り入れることにより、地球環境への負荷低減に貢献していきたい」とする。
PETボトルは、「その他プラ」と比較し、「単一素材である事」や「容器包装リサイクル法に基づき、清涼飲料及び一部調味料のみが分別して回収される事」からリサイクルに優れた容器とされる。PETボトルを再びPETボトルとして国内循環させ、世界共通の課題のプラスチックごみ削減の解決につなげる考えだ。
〈食品産業新聞 2020年11月5日付より〉
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November 16, 2020 at 04:00PM
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「容器包装2030」を着実に実行、ラベルレスで市場をリード/アサヒ飲料〈サステナビリティの取り組み〉 - 食品産業新聞社
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