Urang Kampung Deso: 静岡の倉庫火災忘れるな寺井消防署類似事業所を調査

Friday, August 7, 2020

倉庫の保管品などを確認する消防署員＝能美市浜町の小松マテーレで

「燃焼進みやすい」怖さ指摘

　静岡県吉田町の製造会社で七月に起きた倉庫火災を受け、能美市の寺井消防署は、類似した倉庫を持つ市内十一カ所の事業所に警防調査を実施。七日で全ての調査を終えた。（平井剛）

　吉田町の倉庫火災では、消火活動に当たっていた消防隊員三人と警察官一人が死亡。出火原因は現在も調査中だが、密閉された空間にガスや熱がたまるなどして、爆発的に燃え広がったとみられる。

　調査対象にした十一カ所の倉庫は広さが一万平方メートル前後で、消火設備の設置が必要な点や、指定可燃物を貯蔵している点などが吉田町の倉庫と共通している。消防署員が七月下旬から順番に調査を進めてきた。

　この日は同市浜町の小松マテーレで、安藤誠一郎消防署長（５０）ら消防署員五人が調査した。倉庫の構造や保管している物品を社員から聞き取ったり、火災が起きた場合の進入口や退路、排気口や窓の位置などを確かめたりした。同社を含めた十一カ所の調査で、特に大きな問題点は見当たらなかった。

　安藤消防署長は「倉庫には可燃物が多く、天井が高くて酸素流入量も多いため、いったん火がつくと、燃焼が促進されやすい」と倉庫火災の怖さを指摘する。「暑さで疲労がたまるとミスが起きやすいが、火の取り扱いにはくれぐれも気を付けてほしい」と社員らに注意を促していた。