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Sunday, January 19, 2020

[ 1分まとめ ] グローサリーマイクロフルフィルメントセンター とは?:既存店に併設されたデジタル注文用倉庫 - DIGIDAY[日本版]

アメリカではオンライングローサリー(食料品店)戦争が激化するなか、マイクロフルフィルメントセンターの人気がさらなる高まりを見せている。これは、オンライン注文は今後も増加の一途を辿る、というグローサー勢の共通認識から生まれた現象にほかならない。

ストア側の対応はさまざまだ。多くはインスタカート(Instacart)といったサードパーティに頼り、在庫品のピッキング作業を請負業者に委託している。だが、これは非効率的であり、いわゆるギグエコノミー従事者のせいで、ただでさえ雑然とした店内がなおいっそう混み合う事態を招きかねない。

一方、大手数社はデジタルフルフィルメントプログラム構築の必要性を認識しており、新規事業者らと提携し、安価で最大の費用対効果を得られる方法を模索している。それら現在試行中の方法のなかでもっとも人気が高いのが、マイクロフルフィルメントセンターだ。

──マイクロフルフィルメントセンターとは?

基本的には、既存の実店舗に併設された、デジタル注文専用の、規模の比較的小さい倉庫を指す。現在、業界最大手の数社がこれを試行している。また、ウォール・ストリート・ジャーナル(the Wall Street Journal)の報道によれば、ウォルマート(Walmart)やアルバートソンズ(Albertson’s)を含む多くの企業が、より効率的なeコマースフルフィルメント構築に向けて投資をしている。

その多くは依然としてパイロット版ではあるが、マイクロフルフィルメントセンターに対するこうした関心の高まりは、オンライングローサリー業界を今後牽引するモデル/テクノロジーを巡る覇権争いがバックヤードで起きつつあることを示している。各ストアが独自のデジタル手法を構築/試行していく今後、戦いの激化および顕著化は必至だろう。

グローサー勢が試行しているのは、無論、マイクロフルフィルメントだけではない。たとえば、クローガー(Kroger)は英倉庫会社オカド(Ocado)に投資し、デジタルオペレーションに特化した倉庫の建設に乗り出している。ターゲットをはじめ、オンライン注文への対応向上を目指し、既存倉庫の改築に投資しているリテーラーもある。ただ、これに対してマイクロフルフィルメントは、使用中のスペースに隣接して小規模の倉庫を建てるだけでよいため、物理的にも財政的にも負担が少なくて済む、という利点を有する。

──グローサー勢がこぞって投資をしている理由は?

この狂騒の裏には、オンライングローサリーが間もなく主流になる、という業界全体の確信が存在する。イーマーケター(eMarketer)のデータによれば、デジタル売上は今年度18.2%成長し、198億9000万ドル(約2.2兆円)に達すると見込まれている。

ただし、これは依然として食品/飲料全体の売上の2%に過ぎない――実際、成長率自体は高いが、イーマーケターによれば、eコマースグローサリーの売上は2023年の段階でも、業界全体の3.5%でしかないという。それでもなお、需要が高まるなか、グローサリーストア側は対応の必要性を強く感じている。

オンライン態勢の拡充を図るグローサー勢のこうした動きを下支えするトレンドのひとつが、蔓延する「ダークストア」の存在だ。これは端的に言えば、オンラインフルフィルメントの改善を目的とした既存不動産の再編にほかならない。ダークストアはデジタル注文への対応に特化した施設であり、この現象から派生した従兄弟と言える。マイクロフルフィルメントセンターも同じく、拡大を続けるこの現象の辺縁に存在する。

──マイクロフルフィルメントとダークストアとの違いは?

マイクロフルフィルメントの場合、オートメーションが核をなしている。アラート・イノヴェーション(Alert Innovation)のセールス/マーケティング部門VP、PJスタッフォード氏は、問題は「どうしたらスーパーマーケットをオートメーション化できるか?」だと断言する。アラート社はウォルマートをはじめ、店舗にマイクロフルフィルメント技術を提供する企業であり、独自のロボット格納/検索システムを開発している。

アラート社と契約したグローサーは、オンライン注文専門の倉庫を店舗の隣に建てるだけよく、敷地面積も8000平方フィート(約743平方メートル)程度で足りる。あとはロボットが倉庫内を動き回り――24フィート(約7.3メートル)の高さまで作業可能――迅速かつ効率的に在庫品を取り出してくれる。このシステムは「ROI(投資利益率)がきわめて高い。人間が1時間半もかけて倉庫内を動き回るところを、ロボットならばあっという間に注文品をピックアップできるからだ」と、スタッフォード氏は自負する。

──これが次のトレンドになる?

グローサー側にとって、マイクロフルフィルメントの魅力は何と言っても、人件費を抑えられる点にある。「オートメーション化はかなり進んでいる」と、ガートナーのアナリスト、トム・エンライト氏は語る。これは、オンライン注文用に既存のフロアスペースを使うのか、それとも「専用の本格的ダークストアを作るのか」の選択における「試金石」だと、氏は評する。

オンライングローサリーの成長が盛んに取り沙汰されている一方、ストア側がこれに備えるには依然、相応の投資が必要だ。スタッフォード氏も「基本的にはまだパイロットの段階」であり、中小グローサーは「さまざまな理由から、様子見の状態」と指摘する。この流れを牽引しているのはあくまでウォルマートやAmazonといった大手であり、これは、さまざまな試行に投資できるだけの財政的余裕の成せるわざ、と考えてよいだろう。

ただし、事態はまもなく変わるかもしれない。「すでに転換点に到達している」と、スタッフォード氏は言う。オンライングローサリーの売上が収益全体の5%を越えれば、「ストア側は多大なプレッシャーを感じることになるだろう」と、氏は指摘する。

Cale Guthrie Weissman(原文 / 訳:SI Japan)

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January 19, 2020 at 10:00AM
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